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2007年4月18日

 記事のカテゴリー : 新刊案内

●坪井美樹『日本語活用体系の変遷 増訂版』(笠間書院)

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5月上旬に発売いたします。

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坪井美樹『日本語活用体系の変遷 増訂版』(笠間書院)
A5判・並製・304頁
ISBN978-4-305-70353-8
C0095 ¥3300E


『源氏物語』などの古典に見られる古代日本語の活用システムから、
現在私たちが使っている日本語活用システムへ、
なぜ、どのようにして移り変わっていったのか。

今回新たに、第13・14章、付章を増補しました。(約80頁分)

古代から現代に至る日本語活用体系の歴史的変遷を考え抜いた本。
人間はそれぞれの時代に応じた効率のよい言語運用を無意識のうちに求めるが、
それらは無意味で偶発的な変化ではない。意味をもった因果関係の連鎖として捉えることが出来る。
素朴な疑問を出発点とし、根源的なテーマを掘り下げる。


【目次】

 序 章 本書の目的と方法
   第1節 本書の目的
   第2節 先行研究
   第3節 研究の方法
   第4節 本書で用いる概念と用語
   第5節 本書の構成

第Ⅰ部 動詞活用体系の変遷

 第1章 終止形連体形合流と二段活用の一段化
   第1節 本章で取り扱う対象と範囲
   第2節 動詞活用体系における〈形態の示差性〉について
   第3節 終止形連体形合流
   第4節 二段活用の一段化
 第2章 上代音韻体系における甲類乙類の差異消滅と活用体系
   第1節 本章で扱う問題
   第2節 活用体系の「成立」と「崩壊」
   第3節 いわゆる上代特殊仮名遣と活用体系
   第4節 上代の音韻体系に関する仮説
   第5節 上代の命令形と平安時代の命令形
   第6節 本章のまとめ
 第3章 平安時代における「命令形」の成立
   第1節 活用研究史上に見る《命令形》
   第2節 平安時代の命令形
   第3節 上代の命令形
   第4節 方言形「-ロ」
   第5節 活用起源論との関連
   第6節 本章のまとめ-形態の示差性の観点からの解釈

第Ⅱ部 音便形と活用体系

 第4章 〈音脱落〉の形態音韻論的検討
     -〈音便形〉について考える序説として-
   第1節 〈音脱落〉とは如何なる現象か?
   第2節 〈音脱落〉と〈音便〉
   第3節 〈音脱落〉の機能と諸例
   第4節 〈音脱落〉のまとめ
 第5章 活用形としての動詞音便形の成立
   第1節 〈音便〉の機能
   第2節 「活用形としての音便形」と音便の種類
   第3節 音便形発言の順序
   第4節 活用形としての音便形の存在意義
    -「なぜ上二段活用に音便形が生じなかったか」という問いについて-
   第5節 サ行四段動詞の音便形
   第6節 連用形内部での音便形と非音便形の役割分担
 第6章 形容詞の音便形
   第1節 先行研究と問題の所在
   第2節 一語化の遅速と音便発生の遅速
   第3節 連用形ウ音便の発生
   第4節 連用形ウ音便形の一般化と連用形原形の残存
   第5節 連体形イ音便の発生と一般化
   第6節 形容詞における「活用形としての」音便形

第Ⅲ部 〈オホ~〉の意味と形態の分化をめぐる諸問題

 第7章 古代官職名に見る接頭辞〈オホ~・オホキ~・オホイ~〉
   第1節 『和名類聚抄』における官職名
   第2節 〈オホ~〉と〈オホキ~・オホイ~〉との違い
   第3節 〈オホキ~〉と〈オホイ~〉との違い
   第4節 形容詞音便形との関連
 第8章 古代日本語における《大》と《多》
     -終止形オホカリの成立-
   第1節 問題の所在
   第2節 〈オホ〉の原義
   第3節 『万葉集』における文中の位置と意味の分化
   第4節 《大》と《多》の意味と形態の分化
   第5節 本章のまとめ

第Ⅳ部 助動詞の語形変化と活用形

 第9章 ムズ(ル)からウズ(ル)へ
   第1節 はじめに-ムズ(ル)とウズ(ル)
   第2節 辞化と語形縮約
   第3節 ~ムトスからムズ(ル)へ
   第4節 ムズ(ル)からウズ(ル)へ
   第5節 終止法ウズは〈旧終止形の残存〉か?-京1995に対する私見
   第6節 語尾ズの終助詞的性格-鎌倉1993に対する私見
   第7節 ウズ形の成立-ル音脱落
   第8節 ウズル形の成立-活用語尾ルの再生
   第9節 本章のまとめ
 第10章 ウズ(ル)とマ(ジ)イ
   第1節 はじめに-ウズとウズル
   第2節 談話機能の表示
   第3節 狂言資料におけるウ〈ン〉ズ(ル)の分布とその分析
   第4節 キリシタン資料におけるウズ(ル)の分布とその分析
   第5節 ウズとウズルについてのまとめ
   第6節 マイとマジイについて
   第7節 マイとマジイについてのまとめ
   第8節 マイ・マジイ両形の成立
   第9節 本章のまとめ
 第11章 ラウ(メ)とサウ(ヘ)
   第1節 ラウの已然形ラウメ
   第2節 サウの已然形・命令形サウヘ
 第12章 語形変化を誘導する活用形
   第1節 はじめに-活用語の語形変化
   第2節 ル音脱落(1)-形容動詞語尾と指定の助動詞
   第3節 ル音脱落(2)-過去の助動詞タ
   第4節 本章のまとめに代えて
      -尊敬の助動詞シモ・シムの形態の“ゆれ”
 結語

《増補》

 第13章 “軟らかい”活用と“硬い”活用
   第1節 はじめに
   第2節 助動詞ヨウの成立
   第3節 完了の助動詞リはなぜ衰滅したか?
   第4節 語尾添加型活用動詞連用形になぜ音便形が生じなかったか?
   第5節 助動詞ラル〈ラユ〉・サスなどについて
   第6節 本章のまとめ

 第14章 テ形接続形式と文法化

   第1節 はじめに
   第2節 歴史的変遷過程におけるテ形接続形式の諸相
   第3節 なぜ現代日本語ではテ形接続形式が発達したのか?
   第4節 活用形としてのテ形・タ形成立との関連
   第5節 まとめと今後の課題

 付章 活用研究へのいざな誘い(その1〜その3)

 (その1)活用形の働き—動詞や助動詞はなぜ形を変えるのか?—
   第1節 形を変える言葉
   第2節 〈活用〉という形態変化
   第3節 義門〜活用を研究したお坊さん〜
   第4節 活用形の働き
 (その2)活用形としての「連体形」—その由来と働きの一端—
   第1節 二種類の「連体形」
   第2節 学校文法における連体形は、なぜ設けられたか?
   第3節 「連用連体前後に相対ひ…」
   —連用形との〈対応〉について—
   第4節 連体形の機能
   第5節 準体法とは何か?
   第6節 主名詞の“消去”
   第7節 連体形活用語尾の働き
 (その3)〔書評〕山内洋一郎著『活用と活用形の通時的研究』
   第1節 はじめに
   第2節 本書の構成
   第3節 二段活用動詞の一段化
   第4節 連体形終止法の一般化
   第5節 本書の批判的継承について
   第6節 動詞「死ぬ」の活用
   第7節 おわりに

初版あとがき
増訂版あとがき

参照文献一覧
要語索引

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